《屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ》1970年代に実在した殺人鬼の生活をとにかくリアルに客観的に描いた作品
スポンサーリンク
屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ
55/100点(鑑賞日:2020年2月27日)
☻☺︎なるべく短く簡単な感想。
どーも、"シリアルキラー"もの好きな39です。
こちらの映画《屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ》を観てきたので簡単な感想をば。
解説
1970年代のドイツ・ハンブルクに実在した5年間で4人の娼婦を殺害した連続殺人犯の日常を淡々と描いたサスペンスホラー。第2次世界大戦前に生まれ、敗戦後のドイツで幼少期を過ごしたフリッツ・ホンカ。彼はハンブルクにある安アパートの屋根裏部屋に暮らし、夜になると寂しい男と女が集まるバー「ゴールデン・グローブ」に足繁く通い、カウンターで酒をあおっていた。フリッツがカウンターに座る女に声をかけても、鼻が曲がり、歯がボロボロな容姿のフリッツを相手にする女はいなかった。フリッツは誰の目から見ても無害そうに見える男だった。そんなフリッツだったが、彼が店で出会った娼婦を次々と家に招き入れ、「ある行為」に及んでいたことに、常連客の誰ひとりも気づいておらず……。
率直な感想
110分間、“フリッツ・ホンカ"という人の人生の一部分をただただ淡々と見せられただけといった感じだ。劇的な展開や驚愕のラストなんてものはない。(ある意味唖然とした)
殺人を行うようになったきっかけや理由や精神状態など、この映画のフォーカスはそこではないのだ。
実在の殺人鬼
「殺人をしようと連れ込む」訳じゃない。ホンカはただとにかくヤリタイだけなのだ。(性行為を)だが大量の酒、太った醜い老婆、そんな状態で勃たない。そしてそんな相手に罵られ、怒り暴力に至る。そのまま殺してしまうこともある。
ホンカにとって殺人ということは特別なことではなく、殺人も日常の一部といった感じだ。
死体処理もお粗末で自分の部屋の壁収納へ放り込むだけ。腐敗臭が常に漂う強烈な部屋を容易に想像出来る。
極度のアルコール中毒で常に酒浸り、短気ですぐ手を出す。だからなぜ殺すのかどういう感情なのかなどホンカの気持ちは理解できない。アルコールの末の短絡的な強行なのだろう。
どちら側でもないリアルなストーリー
映画の中ではホンカの生い立ちは一切描かれない。戦後まもなくという時代背景はあるもののそういった描写も一切ない。
ゴールデン・グローブという底辺の人間たちが集うバーと、ホンカの屋根裏部屋で物語の大半が進む。
1970年代という時代もあるのかもしれないが、全員危機管理意識が全くなく、殴られ罵られても家までついていくとか私には考えられない。その結果殺されてしまっても同情出来ない。(もちろん殺人はダメ絶対)
バーの客もだが後に知り合うビル清掃の女性やその夫までもが酒浸りだ。
腐敗臭はさすがに気づくだろうと思うのだが下の階のギリシャ人家族は結局気づかない。
ラストは唐突に呆気なく訪れた。
この映画は、スマートさの欠片もなく知性もなく滑稽に本能のまま生きる実在した殺人鬼フリッツ・ホンカそのままなのかもしれない。
スマートで頭脳明晰なシリアルキラーものをイメージしていたのでちょっと拍子抜けだったが、これはこれでリアルなストーリーだった。
そして主演のヨナス・ダスラーは本当に怪演!
それではまた(=´∀`)人(´∀`=)
こんなにイケメンなのに特殊メイクすごいクオリティ!!
前回の映画感想はこちら〜